ちょっとためになる背骨と神経の話(脊椎脊髄外科の紹介)
2014/4/15
皆さん、『脊椎脊髄外科』ってご存じですか? 「もちろん、知っているよ!」
-ありがとうございます、嬉しいですね。
では「脊椎と脊髄」の違いは分かりますか? 「う~ん、脊椎って背骨(せぼね)のことでしょ?」
-よくご存知ですね。
「脊椎」というのは、背骨そのもの、硬い骨のことを指しています。身長により個人差はありますが、頚椎から骨盤まで60CM近くもあるんですよ。
そしてこの背骨の中に太い神経が通っています。太いと言っても皆さんの親指くらいの太さでしょうか。この神経を「脊髄」と呼んでいます。
背骨や神経が傷むといろいろな症状が起こります。皆さんの周りに「手がしびれる」「ボタンが留めにくい」「最近つまずきやすくなった」なんて言っている人はいませんか?
これは脊髄の一部、「頚髄(けいずい)」が障害されたときによく起こる症状です。「ひどい腰痛がある」「座骨神経痛で歩くこともできない」「歩くと足がしびれてくる」なんていう症状は、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など腰椎の病気の典型的な症状です。
今回はこの「脊椎と脊髄」のお話です。
「脊椎脊髄外科」の紹介
私たちは「脊椎脊髄疾患」を専門的に診断し、その外科治療(手術)を担当しています。2006年7月に「しびれ外来」を開設、2007年4月に単独診療科として「脊椎脊髄外科」を新設しました。
私たちが亀田総合病院で診療を始めてからすでに8年がたちました。開業医の先生方からの紹介、患者さまの口コミによる紹介も多く、おかげさまで手術の件数は年々増加しています。
脊椎脊髄外科新設からの手術総数は2,000件を超え、昨年は年間378件の手術を担当させていただきました。
背骨や神経の病気がご心配な方は、私たちがお役に立てるかもしれません。
「いっぱいあるんですね!」
皆さんに「背骨と神経」の病気について理解していただくために、今月から「ちょっとためになる背骨と神経の話」を連載します。背骨や神経に関する蘊蓄(うんちく)や興味深いエピソードを交えながら、分かりやすくお話ししますので楽しみにしてください。 | ![]() |
脊椎脊髄外科部長 久保田 基夫