生殖医療科って何をしているところなの?(生殖医療科は何をしているところなの?)
2016/9/1
初めまして、生殖医療事業管理部の川井清考と申します。私たちは亀田総合病院ARTセンターそして亀田IVFクリニック幕張で医療を提供しています。
第1回目は、「生殖医療科は何をしているところなの?」というタイトルで書かせていただきます。シンプルに言えば不妊治療をする科ですが、私は「将来子供 が欲しいと思っている患者さま、そしてパートナーに検査などを含めて具体的な治療や状況について理解していただくこと」だと考えています。実は様々なこと に関わっているのです。
①一般不妊治療
子供が欲しいけどできない方の検査・治療を行います。採血や画像検査から不妊の原因を調べたり、夫婦生活をもつタイミングを指導します。カウンセリングも行なっていきます。
②体外受精治療
一般不妊治療で子供を授からなかった夫婦に高度生殖医療を行います。主に卵巣刺激、採卵、移植で構成されています。生殖補助医療胚培養士が卵、精子、胚を管理します。
③男性不妊治療
不妊の原因は女性だけでなく、男性に問題がある場合もあります。精子数が少ないと妊娠しづらくなります。その他、射精障害・勃起障害などの治療も行っています。泌尿器科の医師が主に担当します。
④がん・生殖医療
将来子供をもつことを望む若年がん患者さまに、治療前に卵子、精子、卵巣組織を凍結保存する治療に対して情報提供、治療を行っています。がんの治療をしている先生方と連携して限られた時間内に行う必要があります。
⑤不育症治療
流産や死産を繰り返す患者さまに検査、治療を行います。遺伝専門の医師やカウンセラーが担当します。その他、内科疾患や遺伝性疾患が原因の場合もあります。
⑥その他・啓発運動
行政や企業、そして近隣の医療施設と連携しながら、妊娠を望む女性・男性に対しての情報提供を行っています。
毎年たくさんの方が受診され、本院(鴨川)だけで150~200名の方が妊娠をしています。しかし反面、子供を授かれず治療を終了し卒業される方がいらっしゃるのも事実です。
できる限り分かりやすい言葉とイラストで、患者さまと一緒に向き合う医療を行なっていくように心がけています。
同時に独りよがりの治療にならないように亀田総合病院の中の様々の科と連携治療を行ったり、他の大学や研究機関との共同研究にも力を注いでいます。
これからのコラムの中で一つ一つについて詳しく説明していきたいと思います。
生殖医療科のご案内
亀田IVFクリニック幕張
亀田総合病院 生殖医療事業管理部 部長 川井清考