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いつまでも若々しく魅力的に歩き続けるために(「あなたの脚力、大丈夫?」)

2017/9/15

「メタボ改善のために運動をしよう」と一念発起したものの、足や腰が痛くなり、すぐ挫折!、なんていう経験はありませんか?

せっかく健康のために始めた運動も、健康を害しては元も子もありません。これは脚力の低下にともない、自分の体重を十分に支えられず、膝や腰に負担がかかったことが原因と言えます。歩くと体重の1.1倍の重さが膝にかかり、走るとなんと3倍以上の重さがかかるといわれています。これまで運動習慣の無い方が、いきなりジョギングで汗をかこうと頑張っても、その結果、膝を痛めて「冷や汗」をかくなんてことになりかねません。特に中高年の方は要注意です。なぜなら、これまで長年の生活習慣により、膝や腰の関節軟骨が摩耗しているなど、痛みを誘発する因子を潜在的に保有しているからです。痛みなく安全に運動を行うためには、ご自身の脚力を知り、それに応じた運動種目の選択が大切となります。


今回、簡便に脚力を測定できる「立ち上がりテスト(脚力テスト)」をご紹介します。

40㎝、30㎝、20㎝、10㎝といった4種類の台の高さを用いて、腕を組んだ状態で両脚または片脚でどの高さから立ち上がれるかを確認するものです(図)。台の高さが低くなるほど、また両脚より片脚で立ち上がれるほど脚力が高いと判断します。

図 立ち上がりテスト 筋力レベル判定表

立ち上がりテスト 台の高さ 立ち上がり年齢 運動レベル

反動をつけないようにして立ち上がります。
40㎝不可 マット運動
40㎝ いす運動
30㎝ 80歳代

水中運動

20㎝ 70歳代

フィットネスバイク

10㎝ 60歳代

反動をつけないようにして立ち上がります。
40㎝ 40-50歳代 散歩
30㎝ 30歳代 ジョギング
20㎝ 20歳代

レクリエーションスポーツ

10㎝ 10歳代 競技スポーツ
※膝や股(こ)関節に痛みがある場合は無理に行わないでください。


40㎝台(一般的な椅子の高さ)から片脚で立ち上がれる筋力が40歳―50歳台の平均値となります。運動レベルとしてはウォーキングが推奨されます。40㎝台より低い台から片脚で立ちあがれる場合では、ジョギング、レクリエーションスポーツ、さらに競技スポーツといった運動も可能となってきます。一方、両脚でしか立ち上がれない脚力では、運動で膝や腰に負担がかかりやすくなることから、フィットネスバイク、プールでの水中運動、いすや壁を利用しての運動といった体重負荷を一部分散させたレベルでの運動が必要となります。


脚の筋力は、上肢や体幹よりも、加齢に伴い低下しやすいことが示されています。そのため、いつまでも若々しく魅力的に歩き続けるためには、ご自身の体重をしっかり支えることのできる脚力を維持し続けなければなりません。筋力は、いくつになっても増大させることができます。若いほどその増加量は高いとも言われています。

皆様のこれからの人生のなかで、今日この時が最も若い時です。やや古いフレーズではありますが、運動するなら「今でしょ」。まず簡単なチェックでご自身にあった運動を始めてみませんか?

この連載では「いつまでも若々しく魅力的に歩き続けるために」と題して、簡単な筋トレ、ストレッチ、さらに女性特有の骨盤底筋体操、さらにはひざ痛、腰痛、足痛といった比較的遭遇しやすい問題への運動についてご紹介していきます。お楽しみに!

台は何を使ったらいいの?

雑誌を重ねて調整します。

風呂用のいすが便利です。

風呂用のいすに雑誌などを重ねて調整します。

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亀田総合病院 リハビリテーション事業管理部 村永信吾

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