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どうしてむし歯になるの??

2013/04/01

お子さんのむし歯はないほうがいいに決まっています。でも、歯科センターには、むし歯の治療のために通院するお子さんがたくさんいらっしゃいます。そし て、多くの親御さんから「どうしたらむし歯になりませんか?」とたずねられます。むし歯になるには「細菌」「歯の質と形」「糖質」の三つの要素が必要と言われてきました。この三つが重なると、時間の経過とともにむし歯が発生するので、今回はこの三つに絞って説明します。

細菌

むし歯の原因菌がいなければむし歯になりません。むし歯菌は、赤ちゃんの歯が生えてくるとそこへ住みつき(感染)3歳前には定着します。そのため、3歳未満のお子さまに関してはむし歯を「感染症=うつる病気」と考えます。うつさないためには『周りの人が口の中をきれいにして菌を減らす』ことをお勧めしています。また、妊娠を機に口の中をきれいにする事で早産・低体重出生児が減るというデータがあります。当院では、妊婦とそのご家族を対象とした母親教室で詳しく説明しています。(母親教室の開催日時・場所等については歯科センターか産科にお問合せください)キシリトール(代用甘味料の一種)は、むし歯菌の活動を抑えるのに有効です。キシリトール100%含有のガム等を歯科センター前の売店に置いていますので、興味のあるかたはのぞいてみてください。

歯の質と形

フッ素(フッ化物)を使った歯質の強化はむし歯予防に有効です。歯科でフッ化物を年2~4回塗る方法は、よく知られています。1歳半検診・3歳児検診などで、フッ化物塗布を行う地域にお住まいの方も多いでしょう。無料塗布券が発行されている自治体などもあります。また、南房総地域では保育園・幼稚園・学校でのフッ化物洗口(うがい)が普及しつつあります。ご家庭でフッ化物洗口を行うこともできます。これらの方法で、むし歯の発生率は50%程度減少します。フッ化物を含んだ歯磨剤(歯磨き粉、歯磨きジェル)を使うことも有効です。市販の歯磨剤にはフッ化物の量が明記されていませんが、歯科及び歯科センター前の売店で販売しているものには記載があります。年齢に応じた使用量や使用方法でお使いください。
わからない事がありましたら、担当医・担当衛生士におたずねください。「フッ素は身体に良くないのでは」と聞かれることもありますが、正しい方法で使えば問題はありません。

歯の形によっては、みがくのが難しいこともあります。歯の噛み合わせの溝が深いような時は、溝を削らずに埋めて(シーラント)みがきやすくすることもあります。歯並びがつまっているなどの場合は、どうすればきれいにできるかを患者さまごとに考えます。また、定期的に来院いただいて、歯科医師・歯科衛生士による清掃(PMTC:PROFESSIONAL MECHANICAL TOOTH CLEANING)を行う事も有効です。歯列矯正を行うのは、みがきやすい歯並びを作るためでもあります。

糖質

砂糖(ショ糖)は、むし歯菌の「えさ」で大好物です。むし歯にならないためには、だらだら食べをしないこと、量を摂りすぎないことなどの条件を考えることが大切です。そのために、歯科センターをはじめて受診するお子さま方の「問診票」には、おやつの内容・一日の生活リズム等をご記入いただく欄があります。それを参考にして、歯科医師・歯科衛生士は「むし歯にならない生活」を説明させていただきます。乳歯がむし歯になった生活では、永久歯もすぐにむし歯になるでしょう。ですから生活習慣を変えるのですが、そのためにはご家族の協力が必要です。先に書いた「母親教室」へのご家族の参加、歯科へのご家族での来院などは、むし歯を防ぐにはどうしたら良いかを知るために有効かと思います。

「何歳から歯科に来ればいいですか」と色々な方達に質問されます。赤ちゃんに上の前歯が生えたら(1歳くらい)むし歯予防のためにご来院ください。

小児歯科専門医 伊藤香織

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