お知らせ
G棟完成前特集(④リハビリテーションセンター) 2022/04/01
④リハビリテーションセンター
新棟「G棟」では内装工事が急ピッチで進められており、今月から順番に各フロアの引っ越しが進められる予定です。今回はG棟5階にて6月より運用開始予定の「リハビリテーションセンター」についてご紹介します。
リハビリテーションセンターとは
近年では、手術後や重症患者さまであっても、早期からできる限りの積極的なリハビリテーション(以下リハビリ)を行うことが、入院中の合併症予防やQOL(生活の質)の向上、早期退院にとって重要とされています。
急性期医療を担う亀田総合病院では、入院患者さまの半数を超える1日あたり450~500人の患者さまにリハビリが処方されています。
新生児から高齢者まで、さまざまな疾患や外傷等に対してリハビリ(運動)をすることになるので、きめ細かい安全配慮(リスク管理)が不可欠です。特に急性期においては、体の機能そのものの回復が一番重視されるため、急性期リハビリの内容は無理のない、程度の軽いリハビリを中心に行うことになります。そのため、リハビリテーション科の医師とリハビリセラピストが密にコミュニケーションを取り、主担当科、その他の職種とも連携して、それぞれの患者さまの病態に応じたリハビリを提供しています。
この2年ほどは「発熱外来」開設のため、D棟1階リハビリテーションセンターを閉じて、すべてのリハビリを病棟で実施してきましたが、病態が安定し元気にリハビリに取り組める患者さまについては、今後はG棟5階リハビリテーションセンターで実施することになります。病棟ではスペース上の制約がありましたが、今後は広いスペースで器具やリハビリ用ベッドを用いながらリハビリに積極的に取り組んでいただける環境が整いました。一方で術後一日目の方や点滴中の方、病状の安定していない患者さまなどについては引き続き病棟でリハビリを実施します。
リハビリの場面では入浴や着替えなどの身の回りの動作はもちろん、それぞれの患者さまの「○○ができるようにしたい」というニーズを聴取し、要望に応じた動作の獲得を目指しリハビリに取り組むケースがあります。例えば、「独居なのでどうしても自分で料理をしなければならない」「もう一度、自分の力で料理をして、みんなに食べてもらいたい」など、料理動作の獲得を希望される患者さまは少なくありません。実際にシンクや調理台があるリアルな環境で実施したほうが、より実践的な介入につながるため、リハビリテーションセンター内にはキッチンも設置されています。車いすの方にも対応できるよう、今回の移転を機に高さが調整できるものを導入するなど、患者さまの退院後の生活にも目を向けたリハビリを提供しています。
防災対策
災害対策棟のG棟には、地震や台風といった自然災害時の避難や支援を目的に、帰宅困難者や負傷者等を受け入れるスペースが設けられており、リハビリテーションセンターのある5階にも、災害時避難所が設置されています。